シドニーオリンピック銀メダリスト

永田克彦

執念深く、泥臭く、粘り強く
揺るぎない意志で夢を追う

永田克彦・シドニーオリンピック銀メダリスト

2014 5/21 UP
photo:King Chang
interview & text:King Chang
edit:Y-Jet

【ながた かつひこ】
1973年生まれ。千葉県東金市出身。日本の総合格闘家。格闘スポーツジム「レッスルウィン」代表。
2000年シドニーオリンピックのレスリング・グレコローマンスタイル69kg級で銀メダルに輝く。
プロレスラーの永田裕志は実兄。シドニーオリンピックで銀メダルを獲得するまでは警視庁に勤務しており、兄のトレードマークである敬礼ポーズの元ネタとなっている。
【格闘スポーツジム「レッスルウィン」HP】


夢を追う中で一番大事なことはなんですか?

 まずはその夢を達成したいという揺るぎない意志ですよね。「必ず達成させるんだ!」っていう。
 次に、それに向けての〝創意工夫〟。正しい方向に努力していけるような〝創意工夫〟です。後は、何事もやり続けられる忍耐力。
「思いつくのは1の努力、実行するのは10の努力、それを続けるのは100の努力」という言葉を聞いたことがあるのですが、目標や夢のための努力を続けることが一番難しいことだけど、一番大事なことだと思います。
 何でもそうですが、諦めてしまってはダメなんです。そこで続けるか続けないかが達成への分かれ道なんですよね。何事も始めるのは簡単なんです。だけど大切なのは続けることなんです。絶対に諦めない揺るぎない気持ち。それが重要なんですよ。

夢を諦めようと思ったことはありませんでしたか?

 なかなか結果が出せない時期は、すごく不安になりました。でも辞めたいとは思いませんでした。ある意味、執念深いくらいの忍耐力があったと思うんですよ(笑)。

今は指導者、経営者としてジムを運営されていますが、選手として試合へ出たいという気持ちはありますか?

 もちろん機会があれば出たいですよ。レスリングもMMAも出場したいです。条件や環境が整えば、是非もう一度やってみたいです。やるからには、しっかりと練習して体を作って万全の体制で挑みたいです。

現在の夢は何ですか?

 キッズレスリングで、うちのチームを日本一大きなチームにしたいですね。ジムも増やしていきたいです。さらにはレスリングというスポーツを、どんどん広めていきたいです。
 選手個人の夢としては、再び試合に挑み「この歳でも続けているんだ…すごいな!」と言われたいです。だから、もうちょっと歳を取ってからでもいいかな(笑)。40代で20代のバリバリの選手に勝ったら皆、驚きますよね。

夢を追っている人たちに向けてメッセージをお願いします。

 泥臭くてもいいから、目標を諦めずにやり続けることができた人が、夢を実現できるんではないかと思います。そういった粘り強さが、一番大事なんじゃないでしょうか。誰でも夢は抱くし、叶えたいと思います。でも大切なのは、いかに続けていけるかなのです。夢を追う気持ちが誰よりも粘り強かったら、誰もが実現できないものが手に入るはずです。
 自分自身も高校までは平凡な選手だったので、当時を知っている人は皆、驚いているんですよね。皆の驚く反応を見ていると結構楽しくて、ちょっと優越感に浸るんです(笑)。僕は、執念深いくらいの粘り強さに、へそ曲がりな性格もプラスして、良い方向に作用したんだと思っています。今、夢を追っている人たちも執念深いぐらいに追い続けて欲しいですね。

最後になりましたが〝夢〟とはなんですか?

 そうですね。夢とは人を成長させてくれる源なのではないでしょうか。だから夢を持ち続けていれば、源からいつも〝成長〟という水が流れ、自分自身の発展に繋がるものなのだと僕は信じています。
 
  自分自身を発展させるため、泥臭くてもがむしゃらに夢へとひた走る姿勢に心を打たれました。そしてただ闇雲に突っ走るのではなく、冷静に自分を見つめ直し、方向性を見極めることの大切さを勉強させていただきました。夢を追いかける人たちにとって、大変参考になるインタビューを長時間お答えくださり、本当にありがとうございました。
 
銀メダリスト

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