ジャーナル



by Y-Jet

 今日は春の訪れを感じさせる、とても温かく陽気な日になった。

 こんな日は、太陽の恩恵にあやかるべきである。なので会社の昼休みに布団を干しに自宅へ戻った。

 

 家へ入ると、洗濯物がたまっているのに気付く。一週間前から嫁が子供と里帰りしているため、独り身の特権である自堕落な生活を優雅に過ごしてしまった代償に茫然自失となった。

 

 私は太陽に聞いてみた。燦々と降り注ぐ日差しのシャワーが私を包む。どうやら太陽は肯定派のようだ。

 

 こうなった以上やるしかない。洗濯という行為は、私の好きな家事ランキングでもいつも最下位をキープする。入れて、回して、干して、取り込んで、たたんで、しまう……こんなにも達成するまでの道のりの長い家事があってもいいものだろうか。

 

 

 洗濯機が終わりの合図で私を急かす。ため息を吐きながら、ベランダで洗濯物を干そうと、かごに手を伸ばした。私が掴んだのは、6ヶ月になる長女の小さな服だった。

 

 小さな小さな服を、子供用の小さなハンガーに干しながら、ふと思った。

「さ、頑張ろう!」

 

赤ちゃんの手

 

 



」 に1件のコメント

  1. 匿名 より:

    良い文章ですね。

    ほのぼのします。

コメント

* が付いている欄は必須項目です


*

*

新着記事

It is up to oneself to make an uninteresting world interesting.

トリアイナ